今年は印象に残った本もCDも少ない。残念だけど、そんな年だった。それでも書き出しておかないと備忘録としてのブログにならない。
本は、
「帰れない山」パオロ・コニェッティ(新潮クレスト・ブックス)
「欲望という名の音楽」二階堂尚(草思社)
「帰れない山」はイタリア・アルプスを舞台にした男二人の話。心が通じ合いながらもどこかしら底のあたりでずれてしまう山の男と街の男。しっとりとしたいい物語だった。
「欲望という名の音楽」はアメリカと日本、二つの国のジャズの発達史。うまいな、読ませ上手だなと思わせる話の進め方に時間を忘れた。
「浄瑠璃寺の365日」はご住職の随想、雑記といえるもの。決して堅苦しくはないし、砕けすぎでもない。朝の読書に向いていた。
この3冊は、今年買った(読んだ、ではない)102冊中の3冊です。
お次は、CD。こちらも困った。
「パフューム・アンド・レイン」エリス・ラーキンス(p)
「ザ・クールヴォイス・オブ・リタ・ライス」リタ・ライス(vo)
オムニバスになりますが、
今年はソロ・ピアノのCDを何枚か聞いた。その中でエリス・ラーキンスを選んだのは歌伴の名手らしい演奏(主張しすぎないが勘所を押えたしゃれた演奏)が心地よかったから。
リタ・ライスは知っていたけどわざわざ・・というポジションの人だった。えいやっと買ってみたらこれがよかった。掘り出し物でした。
ジャズの主役の場をニューヨークに取られる前のウエスト・コーストでのレコーディング。女性陣はケントン・ガールズを中心に、男性陣はチェットベイカーを筆頭にして有名どころが揃っている。まあご機嫌なCDです。
この3枚は、今年聞いた(こちらはちゃんと聞いている)95枚の中の3枚です。
「本を買うのは趣味ではなくて道楽」と豪語していますが、数えてみたらずいぶんと買っていました。道楽と認定していないCDも結構あった。こちらは買い直しが多い。売ったことを含めて反省せねば。さて、来年が実り多い年であることを祈って・・