長編小説も4分の3終了。だいぶ煮詰まってきた感がありますなぁ。
アンナという主人公はとても冷静で頭脳明晰といった印象で登場したはずなのだが、どうも今は怪しい。若い愛人に執着し、捨てられないように拘束する年増女(言葉が悪くて失礼)にしか見えなくなっている。
前回に書いたのだが、トルストイはすべての事柄を丁寧に丁寧に、読者が誤解しないように(そう、追い込むように)筆を進めている。その執拗さが余計にアンナの神経質を際立たせているような気がする。
これって、このあとどうなるんだろう。大文豪と言われたトルストイがまさか恋にとち狂った女の修羅場を延々書いて終り、なんてことはないだろうし(アンナが自殺するというのは薄々耳に入っております)・・・。不安なまま最終第4巻に突入するのであります。