時折背表紙で本を選ぶ

久しぶりに本屋さんに行った。2週間ぶりくらいか。

お目当ての本のほかに2冊手にして帰って来た。なんか満ち足りた気分になる。

1冊目は、これがお目当てジョルジュ・シムノンの「メグレとマジェスティック・ホテルの地階」(ハヤカワ文庫)新訳版。メグレものは手に入る文庫を出来るだけ読もうとしている。皆古本なのだけど送料込みで1000円強が目安。4000円なんて値が付いてるのもあってびっくりです。うれしいことにハヤカワ文庫が新訳シリーズを出している。これが3冊目です。見逃した映画「メグレと若い女の死」もWOWOWで見られるし、まだメグレ遊びは続きそうです。

お次は、表紙で選んだ池澤夏樹氏の「ワカタケル」(角川文庫)。表紙イラストは鴻池朋子さんです。狐と烏、何を意味しているんだろう。

ワカタケルとは21代雄略天皇のことです。この人は大王になるまで、そしてなってからも殺戮を繰り返し血縁者が居なくなるという無茶をした人として有名。池澤氏がどう描くのか見物です。

さて背表紙で選んだのは「わが忘れえぬ人びと 縄文の鬼、都の妖怪に会いに行く」(中央公論社)です。著者は山折哲雄氏。先日この人の名が某所での会話に出たので目が止まったのでしょう。縄文の鬼とは誰ぞや、都の妖怪とは・・気になりましたし。帯によると、鬼はどうやら棟方志功土門拳、妖怪は河合隼雄梅原猛のようだ。山折氏を入れてこの5人の組み合わせは凄みさえ感じる。買わねば、となったわけで背表紙で買った一冊です。

本屋さんはいいですねえ。いつもの棚にも、滅多に覗かない棚にもお宝は待っていてくれます。